どうして君を好きになったんだろう
瑚春がご機嫌で席に戻っていく。


なんかいい本があったらいいなー。


私は文系の大学を目指している。


周りからは理系を勧められたけど、本を読むのが好きだから文系にした。


だって本の中だったら周りの人に何も言われず、その世界に入り込めるでしょ?


私だけの世界を作れるって思うんだ。


私は午後の授業もしっかり受けた。


そして放課後。


「怜香!行こっ!!」


「そんなに急がなくても大丈夫だよー?」


「早く買いたいんだもん!!」


テンションの高い瑚春に手を引っ張られてお店まで来た。


「じゃあ私は本見てるからごゆっくりどうぞ。」


「ありがとう!!じゃあ後で!!」


そう言って階段を駆け上がっていく瑚春。


本当に大好きなんだなー。


私も何かいい本がないか見ようっと。


私は小説が置かれているコーナーに言って気になった作品を手に取っていく。


あっ、あれ面白そう。


見つけたのはいいけど、手が届かない。

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