どうして君を好きになったんだろう
つま先立ちになっても全然取れない。


すると横から手が伸びて私の取りたかった本当を取った。


「これであってる?はい。」


「あっ、ありがとうございます。」


差し出された本を受け取って、その人の顔を見る。


髪が茶色で私よりも背が高くて、何より・・・・・・・チャラい。


もしかして、不良?


「あっ、今不良とか思ったでしょ?全然大丈夫だから気にしないでよ。」


「えっ!?あっ、ごめんなさい。・・・・ありがとうございます。それじゃ。」


私はお礼だけ言ってその場を立ち去ろうとする。


でもその人は私の手を掴んで離さない。


「ねぇねぇ、もしかして近くの進学校の子?名前なんて言うのー?って言うかめっちゃ頭いいでしょ?」


急に始まったマシンガントーク。


今会ったばっかりの人に名前なんて言わないでしょ!?


しかもこんなに制服着崩してるチャラいやつに。


「怪しいんですけど。・・・・私に聞くより自分の名前言ったらどうですか?」


ちょっとだけ睨んで言うと男の子はびっくりした顔をした。

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