放課後、いつもの場所で。
体育館に着くと、全学年の生徒がクラスごとにゾロゾロと並び始めていた。

私とさやかは名前順では離れているため、そのまま別れて。


私は自分の位置に並んだ。


ガヤガヤと騒がしい館内。

早く終わらないかなぁとあくびで開く口に手を当てながら、私はスマートフォンに手をかけた…


その時だった。


「静かに」


生徒指導の先生の声が館内に響いた。

一瞬で静まりかえる館内。

私はサッとスマートフォンをポケットへ入れた。


「ただいまより、第3学期始業式を始めます。まずは校長先生からの挨拶です」


いつも流れ。
何も変わったことない。

校長先生の話なんて真面目に聞く生徒、居るんだろうか。

校長先生の話を左から右に流しながら、私は眠気と戦っていた。


なんてたって私は寝不足だから。
< 9 / 19 >

この作品をシェア

pagetop