struck symphony
“香大さんに… 名前を呼ばれた…

…こんな日が、来るなんて… …、

香大さんは…、
何も感じてないのかな?…

今… 私の名前を呼んだのに… …初めて…… ”




恵倫子は、陽音の表情を窺う。

だが、
とくに異変は無いように見えて、
恵倫子は自分だけか…と、
拍子抜けした気分になった。


シャンパングラスを
そっと、テーブルにセッティングする。






「さぁ、食べましょうか」

「はい」


初めて座る、陽音の家の椅子。
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