struck symphony
陽気な歌声が、浴室で反響する。
「♪て~のひらを~たぃよぉに~
すかちてみれば~
ま~かにながれる~ぼくのち~し~おーー♪」
響は、歌いながら 踊りまくり、
湯船の中で あひるを浮かべて
ぞうさん如雨露でシャワーをかけたり、
浴室の壁に 水でペタッと貼って遊べる
動物パズルをしたりして、上機嫌。
恵倫子は、不意に出来るようになる響を見て、
遊びから学ぶことや、
指先を使ったり、考えるという事が、
脳の活性化に良いらしいと
子育てに於いても 心掛けている。
「ゆら~。お風呂、好きねぇ」
一緒に湯船に浸かって 遊び相手をする恵倫子に
目を細めて にこ~っとしながら、
響は、
歌声の反動と さっぱりとする気持ち良さを楽しんだ。
ーー
お風呂を上がり、響とリビングに戻ると、
来夏は、ソファーに凭れたまま 眠っているよう。
「しー…」
小声で言う恵倫子の仕草を真似て、
響も「しー…」と小声で言い、顔を見合わせて頷きながら、
響は、恵倫子に促され、寝室の自分のベッドに入った。
そして、
恵倫子が読んでくれる絵本を
期待の表情で心待ちにしている。
「今日はね~、この本っ♪」
恵倫子は、
グリム童話の ヘンゼルとグレーテルを
読み始めた。
響は、
物語の世界へと だんだんと引き込まれていき、
夢見心地になってゆく…
ーー
「…ん?…」
来夏は、ふと目を覚まし、
ソファーに寄りかかったまま 声のするほう、
扉の開いた寝室を見上げる。
うつらうつらしながら 恵倫子を見つめる響…
響に寄り添いながら 絵本を読み聞かせる恵倫子…
その 母娘の和やかな光景を
優しい眼差しで眺めながら
来夏は、そっと目を閉じ、心地良さに 耳を傾けた。
ーー
「♪て~のひらを~たぃよぉに~
すかちてみれば~
ま~かにながれる~ぼくのち~し~おーー♪」
響は、歌いながら 踊りまくり、
湯船の中で あひるを浮かべて
ぞうさん如雨露でシャワーをかけたり、
浴室の壁に 水でペタッと貼って遊べる
動物パズルをしたりして、上機嫌。
恵倫子は、不意に出来るようになる響を見て、
遊びから学ぶことや、
指先を使ったり、考えるという事が、
脳の活性化に良いらしいと
子育てに於いても 心掛けている。
「ゆら~。お風呂、好きねぇ」
一緒に湯船に浸かって 遊び相手をする恵倫子に
目を細めて にこ~っとしながら、
響は、
歌声の反動と さっぱりとする気持ち良さを楽しんだ。
ーー
お風呂を上がり、響とリビングに戻ると、
来夏は、ソファーに凭れたまま 眠っているよう。
「しー…」
小声で言う恵倫子の仕草を真似て、
響も「しー…」と小声で言い、顔を見合わせて頷きながら、
響は、恵倫子に促され、寝室の自分のベッドに入った。
そして、
恵倫子が読んでくれる絵本を
期待の表情で心待ちにしている。
「今日はね~、この本っ♪」
恵倫子は、
グリム童話の ヘンゼルとグレーテルを
読み始めた。
響は、
物語の世界へと だんだんと引き込まれていき、
夢見心地になってゆく…
ーー
「…ん?…」
来夏は、ふと目を覚まし、
ソファーに寄りかかったまま 声のするほう、
扉の開いた寝室を見上げる。
うつらうつらしながら 恵倫子を見つめる響…
響に寄り添いながら 絵本を読み聞かせる恵倫子…
その 母娘の和やかな光景を
優しい眼差しで眺めながら
来夏は、そっと目を閉じ、心地良さに 耳を傾けた。
ーー