恋は手紙と。
 すごい自然すぎて聞き逃すところだったんだけど……


 い、今の、告白!?



 「だから、これは返さない。圭吾のことが好きなら、俺が好きになってもらえるように頑張る」



 ぶっきらぼうに言った沢村くんは、そのまま教室を出ていく。


 私は、唖然として突っ立っていることしか出来なかった。


 しばらくそうしてから、はっとして周りを見回す。


 クラスメイト達は全員それぞれのことに集中していた。


 聞かれてはいなかったらしい。


 熱くなった頬に手を当てて、熱を冷ます。
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