恋は手紙と。
 「あ、宮野さん」



 「梶木くんっ……来てくれて有り難う……」



 紺色のスクールバッグを肩にかけた梶木くんは、ふるふると首を振る。



 「ううん、全然大丈夫。それで、伝えたいことって?」



 「う、うんっ、あのね……私、ずっと梶木くんのことが、好きでしたっ」



 手に力を入れて、一気に伝える。


 顔をあげると、梶木くんは驚いた顔をしている。
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