恋は手紙と。

小さな一歩を

 次の日学校へ着くと、昨日の苦しそうな表情が嘘だったんじゃないかってくらい明るい笑顔で、沢村くんに話しかけられた。


 お弁当を食べ終わると、私は机の上のスマホを見つめる。


 別に、沢村くんが応援してくれなくったって、私は諦めたりしないから。


 スマホを手に持って、梶木くんの席へ向かう。



 「梶木くん……」



 「何? 宮野さん?」



 後ろから名前を呼ぶと、梶木くんはゆっくりと振り向いた。
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