恋は手紙と。
 確かに、梶木くんから呼び出されたりってことはされてない。


 メールでも、話題が無いせいか会話も続かないし、だからといってこっちから『告白の返事はまだですか?』なんて聞くのも気が引けるから、結局は何も進んでいない。


 沢村くんが何も言わずに見つめてくるから、私は俯く。



 「まだ、です……」



 小さく答えると、静かな沈黙がのし掛かってくるようだった。



 「宮野」



 「な、なに……?」
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