恋は手紙と。
 空き教室の中から、可愛らしい、女の子の声が聞こえた。



 「ごめん、待った?」



 梶木くんは、優しく囁くように女の子へ近づいていく。


 女の子は、ウエーブのかかった髪を右耳の下で結んでいた。


 遠くから見てもわかるくらい、可愛らしい。



 「ううんっ、待ってない……けど、寂しかった~」



 「ほんと、理紗は可愛いな」
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