恋は手紙と。
 梶木くんは、すごく自然な仕草で女の子の腰に手を回し、引き寄せた。


 距離が縮まる。


 そのまま、二人の唇が重なった。


 ……なに、これ。


 こんなことって……


 気づけば私は、廊下を走っていた。


 自分の教室のある方へ、ただ走る。


 空き教室から離れ、自分のクラスの扉がしっかりと見えてくると、私は足を止めた。
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