恋は手紙と。
 「ねえ、待って。は、離して……」



 腕をつかむ梶木くんの力は強くて、振りほどくことができない。


 やだ、怖い……


 顔を背けて目を瞑ると、沢村くんの顔が浮かんだ。


 沢村くん……


 助けて……



 「おい、宮野!」



 「さっ、沢村……くん……?」
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