恋は手紙と。
 教室の扉が勢いよく開く。


 見るとそこに、沢村くんが立っていた。


 肩で息をして、腕でおでこを拭う。



 「圭吾、お前、ふざけんなよ……」



 「お、沢村じゃん」



 「人の好意、そんな風に受け止めんのかよ……」



 早足で近寄ってきた沢村くんは、私と梶木くんの間にはいって、そのまま梶木くんの胸ぐらを掴んだ。


 私の腕から、梶木くんの腕が離れる。
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