私の日常が崩れる日
【精神論の時間】

「起立、気を付け、礼」

「お願いします」

あぁ、今からが外部講師の時間だ。

「えー、皆さん初めまして。精神論を教える中川瑞希です。学生に教えるのは初めてなので分からないところがあったら遠慮なく聞いてください」

見た目はイケメンに分類される顔立ちだろう。

「先生、先生!彼女とかいるんですか?」

クラスの中でも派手なグループに所属する女の子が先生に質問する。

「付き合って4年になる彼女がいますよ」

「えー!まじですか」

他の女の子たちは小さな声で"狙おうかと思ってたのに…残念だな"と言っている。

学校をなんだと思っているんだ…

「他にも質問はありますか?」

「何歳なんですか?」

これまた、派手グループに所属する女の子が質問した。

「30です」

まぁ、浪人していなければ妥当な勤務年数か。

「そろそろ、授業を始めますね」

そう言って授業を始めた。

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