私の日常が崩れる日
私は入学前から精神に興味があったから、とても楽しい授業だが、他のクラスメイトはそこまで興味が無いのか眠りの世界へと入り込んでしまった。

「あちゃー、8割は寝ちゃいましたか」

「起こしますか?」

クラスで一番、頭のいい子が質問した。

「大丈夫ですよ。起きてる人たちも眠かったら寝ても構いませんよ。授業態度は評価していませんし、テスト前には対策プリントを出しますから僕の話を聞かなくても結構ですよ」

先生はにこやかに言っている。

私には分かる。

ちょっとだけ、授業前と表情が違う。

笑っているが目が笑っていない。

こういう目は時々、母がする。

怒る前にする表情だ。

他のクラスメイトはその言葉を聞いて安心したのか寝てしまった。

「あらら、皆さん寝てしまいましたね」

先生は残念そうな声を出しているが表情は変わらない。

「すみません、私は話に興味があるので授業の続きをしてくれませんか?」

私は初めて先生に声をかけた。

「あぁ、貴女は起きているんですね。評価には含まないから寝ても構わないんですよ?」

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