私の日常が崩れる日
「興味があるから寝ないんです」

「珍しいですね。他の学校でもみんな寝ちゃいましたのに…分かりました、続きをしましょう」

「お願いします」

先生はそれから終わる10分前まで授業をやってくれた。

先生は座席表を見ながらこちらを伺っている。

「今日の授業はここまでですが僕は貴女に質問があります。えーっと…黒川美夜さん?」

先生は合っているかどうかが不安なようだ。

「なんですか?」

「興味があると言っていましたが、僕にはそのようには見えないです。貴女は何に興味があるのですか?」

先生は笑わずに真剣な目を向けている。

あぁ、この目は嘘を見破る目だ。

「答えは分かっているけれど、あえて気付いていないようにしている先生には答えたくないです」

あの目をする人間は嫌いだ。

裏切った先生も母も私のことを聞くときはたまにあの目をする。

「何故、そのように思うんですか?」

「先生は嘘をついているっていう直感ですよ」

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