fantasista 2
マキはその白くてネイルの光る手を組み、上目遣いで俺を見る。
そんなマキに聞いていた。
「マキは、俺じゃなくて柊でもいいのかよ」
「いいよ」
彼女はそう言って楽しそうに笑った。
「だって柊、かっこいいし上手いし」
その言葉に、怒りすら覚えた。
なんでみんな、柊なのかよ。
俺じゃ駄目なのかよ。
そしてあいつは女に興味がないふりをして、女を食いまくっていたのか。
俺は拳を握りしめていた。