fantasista 2
GAME.8 マンツーマン
次の日……
戸崎が起きたのは、十時前だった。
部屋の中には太陽の光が燦々と降り注ぎ、あたしはその幸せそうな寝顔をずっと見ていた。
まだ寝足りないようにぼーっと目を開いた戸崎は時計を見て、
「もうこんな時間か!?」
驚いていた。
「せっかくの日曜日なのに、半日無駄にした」
なんて戸崎は言っていたけど、あたしは無駄にしたなんて思わない。
戸崎の隣でその顔を見つめている時間ほど、贅沢な時間はないんだ。
……なんてこと、絶対に言わないが。
「これから何するか?」
戸崎が眠そうに髪を掻き上げた時……
玄関のチャイムが鳴る。
思わず飛び上がってしまった。
なんだか不吉な予感がしたから。
それは戸崎も同じだろう。