fantasista 2





「……剛の彼女か?」



そう聞く戸崎に、



「いや、友達」



剛君は答える。



「お前のこと、知ってるって」





居ても立ってもいられないあたしは、キッチンの陰から玄関を見た。

そして……言葉を失った。






剛君の隣に女性は立っていた。

明るい茶色の髪を巻き、胸元が露わになった服を着ている。

ミニスカートから覗く足はモデルのように綺麗。

そして、その綺麗な顔にこれでもかというほど厚化粧をしていた。

まるで……キャバ嬢のようだ。

だが、そんな彼女に見覚えがある。

クラスが違ったため直接関わったことはほとんどないが、高校時代の派手な女子集団にいたはずだ。

嫌な予感がマックスになる。

この人ってまさか……



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