fantasista 2





全てのイラつきを吐き出すように、ゲームをしてやった。

あたしの操作するチームは、次々とゴールを決めていく。

剛君の出る幕がないほどに。

ゲームだけでなく、恋愛もこんなにスパッと上手くいったらいいのに。

マキに押されている戸崎を、滅多打ちにしてやりたい。





怒りを込めてボタンを連打するあたしの耳に、



「ジュースでも買ってくる」



戸崎の声が聞こえる。

そして、



「あたしも!」



甘えたマキの声。

戸崎は断るかと思ったが、そのまま二人で出て行ってしまった。

その様子に愕然とした。

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