fantasista 2






戸崎に対してはふにゃふにゃになってしまうあたしだが、剛君に対しては冷静でいられるらしい。

あたしは剛君に告げていた。




「ごめんね。

何度も言うけど、剛君じゃ駄目なんだ。

あたしには、戸崎しかいないんだよ」



「またその台詞?」




剛君はさも可笑しそうにあたしに言う。

まるで、聞いてやらないとでも言うかのように。

だけどあたしも負けない。




「あたしが戸崎と付き合っていなかったら、剛君はあたしなんてどうでも良かったんだよ。

戸崎の彼女だから、欲しくなったんだよ」


< 145 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop