fantasista 2
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あれから数年経って、あたしはこうやって柊の前にいる。
柊は幾分サッカー選手らしくなって、大人になって……
冷たい男になっていた。
昔だったらあたしの肩を抱いて歩いてくれたのに。
甘い言葉をかけてくれたのに。
道を一緒に歩く柊は、あたしと距離を取っていた。
そして、さもあたしがいないかのように黙って歩く。
耐えきれず、そんな柊に言っていた。
「ねぇ。柊って彼女がいても、女の子に優しく出来る人でしょ?
わざとそんな態度取ってるの?」
すると、あぁと柊が頷く。
「正直、アンタに興味ねぇもん」
その言葉に耳を疑う。