fantasista 2
「やったぁ!先制シュート!!」
「うっわぁ……マジ強ぇな、みどり!」
仲良くゲームをするあたしたちの後ろに、戸崎が立っていることなんて気付かなくて。
「……楽しそうだな、お前ら」
超不満そうな声で我に返った。
コントローラーを握りながら見上げると、ジュースやらお菓子やらが入ったビニール袋を持った戸崎がいて。
ムスッとしてあたしたちを見ている。
その後ろには、暗い顔のマキがいた。
そんなマキを見てホッとした。
マキには悪いけど、戸崎を渡すわけにはいかない。
だけど……
少し戸崎に意地悪してあげよう。
あたしを苦しめた罰だ!