fantasista 2
あたしの身体は震えている。
マキに会った時、やっぱり悔しかった。
この人は戸崎に抱かれたんだと思って。
嫉妬でいっぱいになった。
このどす黒い気持ちを消すためにも、戸崎に抱かれたい。
「大切だから簡単に抱けねぇんだよ」
その言葉はまるで悲鳴のようにあたしの耳に届く。
「俺はこんなに惚れているんだ。
自分でも引くくらい、お前が大好きなんだよ」
ストレートなその言葉が、あたしの胸をちくちくと抉り、そして満たしていく。
幸せな笑みを浮かべ、ずっとその胸にしがみついていた。
あたしはこうも愛されて、すごくすごく幸せだ。