fantasista 2




その証拠に、



「あんた、両親をもっと大切にしなよ」



そう言ってやると、



「すげぇ大切にしてるよ」



なんて答えた。

そして、



「お前ん家は?

久しぶりに帰らなくてもいいのかよ」



その問いに、



「あたしの家は戸崎の家とは違うからさぁ」



泣きそうになるのを我慢し、笑顔で答えた。





そんなあたしを戸崎はじっと見ていた。




もしかして、バレた?

あたしの心の中、バレた?




そう思ったが……





「とりあえず、何か飲むか?」




戸崎はあたしの手を引き、リビングの扉を開けた。


< 178 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop