fantasista 2
「コーチと選手が、机に挨拶に回ります。
選手の写真撮影は自由ですが、時間の関係で個別で撮るのはお控えください」
アナウンスが流れ、部屋がフラッシュで光る。
人々は戸崎のもとへとなだれ込み、彼は笑顔で対応していた。
そんな戸崎を見ながらぼやいてしまった。
「あいつは、これを見せつけるために呼んだのでしょうか」
あたしの言葉に、舞さんは苦笑いする。
「これじゃ、あの高校時代の屈辱と一緒です」
「でも彼、なんだか焦ってるよ」
「……え?」