fantasista 2




「……馬鹿」




あたしの声は震えていた。





あいつはあたしにこれを届けるために、来てくれたんだ。

ファンに囲まれても、あたしを見つけてくれる。

あたしだけを好きでいてくれる。

戸崎があたしを好きでいてくれることが、こんなにも嬉しいなんて。

戸崎の大切な人でいられることが、こんなにも嬉しいなんて。



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