fantasista 2
戸崎の言う通り、スタッフに戸崎とあたしの名前を告げる。
すると、暗い通路に案内された。
その通路を通り抜けると……
夕焼けで真っ赤に染まったピッチに出る。
通用口に立っているあたしからは、人々が青色の粒のようにしか見えなくて。
それでいて、スタジアム全体が青く染まっている、壮大な眺めだった。
戸崎はいつも、こうやって青に染まるスタジアムを見ているんだ。
この青色の中でプレーしているんだ。
戸崎のことを考えると、やっぱり胸が熱くなる。
無意識に戸崎を探してしまう。