fantasista 2








眩しい朝の光が射し込む部屋で……





「起きて!」




あたしは彼に言う。

彼は気持ちよさそうにうーんと伸びをして……

また布団に丸まってしまう。

そんな顔で眠られると、起こすのがもったいない。

もっと見惚れていたい。

そう思うが……





「うーんじゃないよ!

あんた、今日も練習なんでしょ?」




あたしは大声で戸崎に言う。




「馬鹿戸崎!

あんたなんて戦力外通知受ければいい!」



「はぁ!?冗談じゃねぇよ!」




びっくりして奴は飛び起きた。




「俺様が戦力外!?ありえねー」





その自信はどこから来るのか。

こんなところは昔から変わっていない。

でも、偉そうな態度が取れるほど、確かに戸崎はすごい。

特に昨日の試合は目を見張るものがあった。


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