fantasista 2
会社に着くと、嬉しそうな舞さんがいる。
あたしを見て、にこにこと笑っている。
昨日のその後の話を期待しているんだろう。
話すことはたくさんあるけど……
色々思い出して赤面してしまうあたし。
やっぱりあたしは幸せ者だ。
「昨日の戸崎選手、神だったな」
大迫さんがぼやく。
「あの人、日本代表になれるんじゃない?」
「にっ……日本代表なんてとんでもないです。
あっ……あいつが日本代表!?」
あたしの声が裏返っていた。
そんなことになってしまったら、それこそ大変だ。
あたしは妻として、どんなサポートを……
妻!?
あいつの妻なの!?
妄想に浸るあたしは、きっとデレデレに緩んだ真っ赤な顔をしている。