fantasista 2
そんなこんなで剛君はあたしの家に来てしまって。
鍵を開けるあたしの後ろで、満足そうに突っ立っていた。
「俺も入っていい?」
「駄目に決まってるでしょ」
「柊はいいのに?」
「戸崎は彼氏じゃん!」
そう言って剛君を睨んで扉を開けた先に……
戸崎が立っていた。
腕を組んで、超不機嫌な顔をして。
ビクッと飛び上がるあたし。
そんなあたしに、戸崎は言う。
「お前ら……家の外で、楽しそうだな」
「楽しくないよ!」
剛君が勝手について来たんだよ!!
なんて必死に弁明するあたしを一瞥し、戸崎は剛君に告げる。