fantasista 2
戸崎はじっとあたしを見た。
その視線に貫かれてしまいそう。
そしてなんだか恥ずかしくて。
真っ赤になって下を向く。
「相性が悪いとか言うなよ。
それ言われるとへこむな。
俺様が超ナルシストの自信家だとしてもへこむな」
「ごめん……」
思わず謝っていた。
そんなあたしの頭を、戸崎はぽんぽんと軽く叩く。
「俺のことは気にすんなって。
どうせお前、俺が満足してねぇとかそんな馬鹿なこと考えてるんだろ」
「ばっ……馬鹿じゃないし!真剣だし!」
戸崎って、超能力者なのか。
あたしの思考を読み取ってしまうのか。
それなら……こんなこと、絶対に言いたくないけど思っていた。
酷い嫉妬心とともに思っていた。
「あたしは、あんたの歴代の女の中で一番最低だった」