fantasista 2
そうだよね。
竹中君の一件で、強くそう思ったのに。
それなのに、いまだにヤキモチ焼いてるあたしは馬鹿だ。
仮に剛君と付き合うことになったとしたら……
あたしはきっと剛君を好きになれないし、一生戸崎のことを想い続けるだろう。
戸崎が五年間もあたしの存在に苦しめられたように。
「今は喧嘩している場合じゃないですよね。あいつを安心させてあげないと」
あたしの言葉に、嬉しそうに舞さんは頷いた。
……そうだよ、こんな時こそ仲良くしないと。