fantasista 2





そうだよね。

竹中君の一件で、強くそう思ったのに。

それなのに、いまだにヤキモチ焼いてるあたしは馬鹿だ。

仮に剛君と付き合うことになったとしたら……

あたしはきっと剛君を好きになれないし、一生戸崎のことを想い続けるだろう。

戸崎が五年間もあたしの存在に苦しめられたように。





「今は喧嘩している場合じゃないですよね。あいつを安心させてあげないと」




あたしの言葉に、嬉しそうに舞さんは頷いた。

……そうだよ、こんな時こそ仲良くしないと。


< 33 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop