fantasista 2
柊と区役所に婚姻届を出して、帰りにマックに寄った。
記念日なのにマックだ。
だが、飾らないあたしたちにぴったりだと思った。
「マックは今日だけだよ?」
あたしは困った顔で柊に言う。
「あたしはあんたの鬼嫁として、あんたを徹底管理してあげないといけないんだから!」
わざとらしく言うあたしに、
「おう、頼んだぞペチャパイ」
柊は楽しそうに言う。
いつもの会話だが、こんなやり取りすら愛しい。
愛しい柊が輝けるように、これからもっと頑張らないと。
あたしはもう、他人ではない。
戸崎みどりになったんだから。
そう思うと、頰がにやけてしまうのだった。