fantasista 2
ひと通り女子とのやり取りを終え、自主練をする戸崎。
チャラいくせに、上手いくせに、人一倍努力している。
おまけに、アスール東京のユースチームなんかに入っている有望株だ。
そんなことは知っていたけど……
「あんた、調子乗りすぎだよ。
いつかバチが当たる」
あたしは戸崎に言う。
奴は嫌そうに顔を歪めてあたしを見る。
「うるせぇ、ペチャパイ。
お前に言われたくねぇよ」
戸崎はあたしが嫌いなんだろう。
だけど痛くも痒くもない。
あたしだって戸崎なんかに興味はないから。