fantasista 2
「お前なんて一生男が出来ねぇだろうよ」
「あんたと付き合うくらいなら、彼氏なんていらないよ」
「俺だってお前なんかごめんだ」
いつものように言い合いをするあたしたちを、
「お前ら、マジで仲悪いな」
なんて部員たちは苦い顔で見ていた。
あたしたちはそんな犬猿の仲だった。
お母さんが男にだらしない人だったからかもしれない。
あたしは、女にだらしない戸崎を目の敵のように嫌い、八つ当たりしていた。
戸崎を除いて男女ともに友達も多くて、楽しい高校生活を送るものだと思っていた。