fantasista 2






コール後すぐに戸崎が出る。




「山形か?さっきは悪か……」



「ごめん……」




やっぱり優しい戸崎の言葉を遮った。




「ごめん……帰るから。

迎えに来て」



「あぁ……」




戸崎は静かに返事を返すが、どこか嬉しそうだった。

そして、戸崎の声を聞くとあたしもにやけてしまう。

やっぱり戸崎が好きだ、大好きなんだ!





「五分以内に迎えに来て。

そうしないと、舞さんと二件目行っちゃうから!」



「はぁ?ふざけんなてめぇ!

すぐに行くから待ってろ!!」





戸崎に振り回されていると思っていた。

だけど、今はあたしが戸崎を振り回しているのかもしれない。


< 36 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop