fantasista 2
「席次表も完璧だし、お花も綺麗だったし!
あとはお金振り込むだけだよね。
ウン百万」
「お前、結構現実的なこと言うな」
柊はそんなことを言うけど……
アスールのエースストライカーである戸崎柊の結婚式は、それなりに豪快なものになってしまった。
「まぁカネは俺が稼ぐから安心しろ」
柊は自信満々に言う。
「家族を持つってことは、こういうことなんだ。
俺はお前のために頑張るんだからな」
その言葉に不覚にもドキドキしてしまう。
柊の得意な無回転シュートのように、あたしの胸を抉っていく。
そんな柊が試合に集中出来るように、あたしは縁の下の力持ちとなって、食事はもちろん精神的にも支えようと思っているのだが……