fantasista 2





「なぁ……キスしたい」



「だめだよ、お化粧が崩れちゃう」



「じゃあ、抱きしめたい」




そう言って柊はあたしを抱きしめる。

ドレスの上からきつくきつく。

温かくて力強くて、そして優しい柊に狂わされる。

こんな柊に愛されて、あたしは世界一の幸せ者だ。





「嬉しい。お前は俺のものだ」




その言葉に胸が甘い音を立てる。

そして我慢が出来なくなり、熱い熱いキスを交わした。




あたしだって嬉しい。

柊のものになったって、晴れてみんなに報告出来るんだ。


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