fantasista 2
そんなでこぼこ兄妹に、とうとう聞いていた。
「もしかして柚ちゃん……
あたしのご飯を?」
柚ちゃんは戸崎そっくりの笑顔であたしを見る。
ただ、戸崎よりも柔らかくて女性らしい。
「だって柊が心配すぎて死ぬって言うから……」
「おい、柚!そんなこと言うんじゃねぇ!!」
その言葉が胸に沁みると同時に、笑っていた。
また、こうやって柚ちゃんと笑えて嬉しい。
そして、あの頃みたいに戸崎が隣にいてくれて。
あたしは本当に幸せだ。
幸せすぎるくらい、幸せだ。