fantasista 2
時間はゆっくり過ぎていき……
柚ちゃんが作ってくれたおかずの残りを食べて……
舞さんから心配のメールが来て……
そして、とうとうその時間を迎える。
テレビには緑色のピッチが映り、スタジアムは相手の色で埋められる。
解説者の声が流れ、あたしはテレビから目が離せなくなった。
いつもの10番ユニフォームを着た戸崎。
その戸崎の横に、9番の剛君が立つ。
剛君を見て、思わず目を背けてしまった。
剛君とは二日ほど音信不通だが、あたしのことを忘れてくれたのだろうか。
あたしは戸崎と二人で仲良く過ごしたい。