fantasista 2
GAME.5 キープ
次の日……
「仕事後、会社まで迎えに来て」と戸崎にメールを送った。
戸崎に会社まで来るのはやめてと言ったのはあたしだ。
人気者の戸崎と付き合っていることを知られると、貶されるのはあたしだから。
そう思っていたが……
今はそれどころではない。
剛君に待ち伏せされるのが怖いのだ。
戸崎から、どうしたんだとメールと電話が入っていた。
口は悪いが、戸崎はこうやってあたしのことを大切にしてくれる。
そんな戸崎を、これ以上裏切ってはいけないと強く思う。
そして、ビクビクしながらビルを出たあたしに、
「よぉ」
昔のように、戸崎は話しかけた。