fantasista 2
「あいつ……マジで人の女狙うとか、狂ってるんじゃね?」
戸崎は明らかに苛ついていた。
「チャラい!ナルシスト!うぜぇ!」
「それ、あんたのことでしょ?」
思わず吹き出してしまった。
戸崎がチャラくてナルシストでウザかった過去は辛いけど、今はこんなに変わってくれたんだ。
そう思うと嬉しい。
一人で頰を染めるあたしにも、もちろん戸崎は苛ついているようで。
「お前も剛なんか家に上げるなよ」
ため息まじりにそう告げた。