その恋、記憶にございませんっ!
「気にするな、唯。
食ってみろ、蘇芳っ。
この店、なに頼んでもハズレがないぞっ」
「ああ、いただこう」
気づくと、夢中でメニューを見ている翔太を蘇芳は随分と微笑ましげに見ている。
なんというか。
戦闘能力のない小さき者でも見るように……。
終わったな、と唯は思った。
翔太さんの気づかぬ間に、この戦いは既に終結してしまっている。
蘇芳さんにより、一方的に。
翔太が熱く料理について語るのを、蘇芳は頷きながら、聞いてやっている。
最早、敵ではないものを見るかのような、慈愛に満ちた瞳で。
そんな夕食だった――。
食ってみろ、蘇芳っ。
この店、なに頼んでもハズレがないぞっ」
「ああ、いただこう」
気づくと、夢中でメニューを見ている翔太を蘇芳は随分と微笑ましげに見ている。
なんというか。
戦闘能力のない小さき者でも見るように……。
終わったな、と唯は思った。
翔太さんの気づかぬ間に、この戦いは既に終結してしまっている。
蘇芳さんにより、一方的に。
翔太が熱く料理について語るのを、蘇芳は頷きながら、聞いてやっている。
最早、敵ではないものを見るかのような、慈愛に満ちた瞳で。
そんな夕食だった――。