その恋、記憶にございませんっ!
「確かに、今まではっきり言わなかった僕が悪かったよ。
でも、今度はちゃんと言わせてもらう。
僕は唯が好きだ。
諦めるつもりはない」
だが、そう言ったときの慎吾の目は翔太ではなく、玄関の方を見ていた。
そこに居たのは蘇芳だった。
慎吾さんの方が落ち着いてる分、怖いな、と思ったのだが、蘇芳は、諦めないという慎吾の言葉を聞きながらも、ほう、と笑う。
「慎吾。
俺の前に立ちはだかろうというのか。
どう足掻いても、唯はもう俺のものだが」
その口調に、笑顔に、明らかに人を見下しているようなその態度に。
貴方の方が悪人みたいですよ……と唯は思った。
付き合い始めの愛情を持ってしても、かばえない。
いや、付き合っているつもりもないし。
愛してるなんて思っているつもりもないのだが。
ええ、ほんとに。
でも、今度はちゃんと言わせてもらう。
僕は唯が好きだ。
諦めるつもりはない」
だが、そう言ったときの慎吾の目は翔太ではなく、玄関の方を見ていた。
そこに居たのは蘇芳だった。
慎吾さんの方が落ち着いてる分、怖いな、と思ったのだが、蘇芳は、諦めないという慎吾の言葉を聞きながらも、ほう、と笑う。
「慎吾。
俺の前に立ちはだかろうというのか。
どう足掻いても、唯はもう俺のものだが」
その口調に、笑顔に、明らかに人を見下しているようなその態度に。
貴方の方が悪人みたいですよ……と唯は思った。
付き合い始めの愛情を持ってしても、かばえない。
いや、付き合っているつもりもないし。
愛してるなんて思っているつもりもないのだが。
ええ、ほんとに。