その恋、記憶にございませんっ!
「っていうか。
 何故、翔太さんたちは、負けるとわかっていて、何故、毎度、蘇芳さんに戦いを挑むんでしょうね?」
と訊いてみた。

「目を合わすといけないんですよ、蘇芳様とは」
と宮本は言い出した。

「蛇に睨まれたカエルは、自らフラフラと蛇の許に行ってしまうらしいです」

 私は蘇芳様とは目は合わせません、と宮本は言う。

 ……どんな執事だ。







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