365日、いつまでもふたりで
「はい、俺からも」



車に戻ったあたしたち。
あたしが竜くんに包んでもらった手帳を渡すと、竜くんからも差し出された。



「ありがとう」



竜くんから何かをもらったってことが嬉しくて。
胸を踊らせながら受け取る。



「開けてみて?」


「うんっ」



竜くんの言葉に返事をして、受け取った本屋の紙袋を開ける。



「え?これ……」



中から出てきたのは、1冊の手帳。



「お互いに手帳の交換だ」



満足そうに微笑む。



「どうして……?」



たしかにあたしは、手帳をもう買ったと告げたはずだ。
別に竜くからもらったのももちろん嬉しいけど。



「今日さ……ほら」



竜くんがスマホの画面をあたしに向ける。



「ダイアリーデー?」


「そう。韓国で今日1月14日は、ダイアリーデーでさ、お互いに記念日とかを書いて贈り合うんだって」


「韓国か……」



お互いにってところが素敵だなとほんわか暖かくなる。

< 107 / 150 >

この作品をシェア

pagetop