365日、いつまでもふたりで
仕事には常に前向きで、そして的確に物事を捉えられる。
そんな林田が新人に戻りたいとか考えること自体がありえないのだ。
「須坂さんのことが好きだからですよ」
「……は?」
みんなが帰って二人きりになった部署内。
俺と林田の声だけが響く。
「須坂のことが好きだから、こうしていまでも仕事を手伝ったりしてるんです」
「いや、えっと……」
なんて応えれば傷つけずに済むのか、そんなことを考えてしまって、はっきりと応えることができない。
「須坂さんと特別な関係になりたいんです」
「それ、は……」
──コトンッ
〝俺には、大切な子がいるから〟
そう告げようとした瞬間、ドアのほうから物音が聞こえて、ハッとして目を向ける。
「あれ、茜ちゃん……?」
声が出ない俺よりも先に茜に声をかけたのは林田。
「聞かれちゃったかな?恥ずかしい」
へへっと笑いながら、茜に近づいて行く。
そんな林田が新人に戻りたいとか考えること自体がありえないのだ。
「須坂さんのことが好きだからですよ」
「……は?」
みんなが帰って二人きりになった部署内。
俺と林田の声だけが響く。
「須坂のことが好きだから、こうしていまでも仕事を手伝ったりしてるんです」
「いや、えっと……」
なんて応えれば傷つけずに済むのか、そんなことを考えてしまって、はっきりと応えることができない。
「須坂さんと特別な関係になりたいんです」
「それ、は……」
──コトンッ
〝俺には、大切な子がいるから〟
そう告げようとした瞬間、ドアのほうから物音が聞こえて、ハッとして目を向ける。
「あれ、茜ちゃん……?」
声が出ない俺よりも先に茜に声をかけたのは林田。
「聞かれちゃったかな?恥ずかしい」
へへっと笑いながら、茜に近づいて行く。