365日、いつまでもふたりで
「茜!?いまどこ!?」



すぐにスマホで電話をかけて、茜の居場所を問いかける。



『会社の前の信号だよ』


「そこから動くなよ!今から行くから!」



スマホのなかから聞こえる茜の声はやっぱり震えていて。
やっぱり1人で泣いていたんだと思うと胸が痛くなる。

机の上に置いたアルバムを手に取り、走って地下の駐車場に向かって車に乗る。



「茜!!」



信号の近くにあるベンチに座っている茜を見つけて、道路の傍らに車を停める。



「竜くん……」


「車、そこに長く停めれないから行こう」



ベンチに座っている茜の手を握って立たせる。



「でも……」


「ちゃんと、話がしたい。な?」



俺の言葉に静かに頷いて、一緒に車へと足を進めてくれる。

着いた瞬間に見えた茜の目はやっぱり赤くなっていて。
できることなら、あのときそのまま追いかけて抱きしめたかったと改めて後悔する。

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