365日、いつまでもふたりで
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「結婚しよう」


「え?」



予想していなかった竜くんの言葉に、思わず聞きかえしてしまう。

聞き取れなかったわけじゃない。
でも、予想していなくて、頭で変換ができなかった。



「俺と結婚してほしい。俺が茜を幸せにしたい。俺を笑顔にさせてくれるのは茜以外にいないから」


「……っ」



すぐに〝はい〟って言いたいのに。
代わりに頬を涙が伝って、言葉にならない。

いつか、と夢見ていたプロポーズ。
まさか、今日だなんて思わなかったプロポーズ。



「なに、泣いてんだよ」



苦笑いしながら、あたしの頬を伝う涙を拭う。



「茜、返事は?」


「よろしくお願いします」




深々と竜くんに向かって頭を下げる。



「おいおい、頭を上げろよ」



クイッと竜くんがあたしの頭を上げさせて、両手で頬を包み込む。

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